小説を書き始める前に必要な準備

小説は、数ある創作活動の中でも始めるハードルが低いものの一つです。ただそれと同時に、一つの作品を完成させるハードルが非常に高いということも言えます。おそらく小説を書こうとして挫折した人というのは、かなり多いのではないかと思います。

そこで今回は、僕が普段小説を書く前に行っている準備を紹介します。
僕はこれをしっかり行うようになって、途中で作品を投げ出すことがほとんどなくなりました。

小説を書く前の準備

1.ネタ出し

まずは、自分が書きたいことや思いついたアイデアなど、どんな小さなことでもいいのでひたすら書き出します。このときに大事なのは、ためらわないことと、書き出した言葉を消さないことです。これは絶対使わないよな・・・というネタが、意外と別の作品に活きたりすることもあるので、ネタはあればあるほど良いです。

たくさんネタを出すコツは、ある言葉があったら、そこから連想されることを書く、というものです。そうすることで、途切れることなくネタを出し続けることができます。

また、ネタ出しの際はなるべく手書きが良いと個人的には思います。もちろんパソコンやスマホがダメというわけではありませんが、自分の場合は手書きのほうが思いついたことをそのまま、余計な思考を挟まず素直に書き出せます。

2.テーマと設定

ネタ出しの後は、いよいよその中から実際に何を書くのか、ということを決めます。伝えたいテーマやメッセージ、ミステリなら事件のトリックなど、小説の軸となる部分です。

何を書くのかが決まったら、次は設定を作ります。場所や時代といった背景、登場人物の名前、容姿、性格、口調などのキャラクター設定とそれぞれのキャラクターの関係性など、テーマやメッセージを伝えるために最適な設定を、なるべく細かく作り込みます。

3.プロット

テーマと設定を決めたら、次はプロット作りです。プロットとは、小説の中で起こる出来事や流れをまとめた「あらすじ」に近いものですが、いわゆるあらすじと異なるのは、必ず結末まで作る、という点です。そうしないと、物語に矛盾が生じたり、意味や説得力の薄いものになってしまいます。なので、プロットを作る際は必ず前後の出来事の因果関係をはっきりさせ、無理のない流れにすることが大切です。

準備をする意味


こうやって書き出すと、小説を書く前に準備することって結構多いです。そんなことより早く書きたい!と思うかもしれません。僕もそうでした。でも、一度書いてみたら、何の準備もなく小説を書くことなんてできない、ということを実感できると思います。

よっぽど頭から次々とストーリーが溢れてくるような天才なら話は別ですが、普通の人は絶対に途中で筆が止まるか、いつまでも終わらないかのどちらかです。そして無理やり終わらせたところで、そこには説得力なければも面白くもない、小説と呼ぶのも恥ずかしい文の羅列が残るだけです。だから、道標として設定やプロットが必要になるのです。

プロットに縛られる?


おそらく多くの人が不安になるのが「ガチガチに設定やプロットを固めてしまうと、それに縛られてしまうのではないか」という点だと思います。でも、その心配は全く必要ありません。なぜなら「プロット通りに進むことなんて絶対にない」からです。

プロットに沿って小説を書いていても、必ず途中で別のアイデアが浮かんできます。そのときは脱線してしまえばOKです。書いてみて「やっぱりダメだな」と思えば、戻ってこればいいのです。むしろプロットがあることで、そこを基準に物語がさらに広がる可能性が高まると僕は思います。

まとめ



いろいろと書きましたが、これらはあくまで僕の経験談であり、プロの作家でもないただの素人の考え方です。ミュージシャンが音楽を歌詞から、メロディーから、コードから、様々な方法で作るのと同じように、小説にもさまざまな書き方があるので、いろいろ試してみて自分に合った方法を見つけるのが大切だと思います。小説を書きたい!という人は、ぜひ一度試してみてください。 

コメント

このブログの人気の投稿

Macで小説を書くなら「iText Express」がオススメ

小説にも仕事にも使える、ブレストとマインドマップを使ったネタ出し

初めての山登り